王子と秘密の甘い時間。
「意地悪アホ馬鹿兄貴。」
「アホが増えてる!!」
「あえて増やしました。」
私は、お兄ちゃんにそう返した。
「まぁ、ここ継ぐのは俺だし、自分の好きなところに嫁げよ。」
お兄ちゃんは、私の頭をポンポンと軽く叩いて、部屋を出ていこうとした。
「お兄ちゃん。」
「んー?」
私は、お兄ちゃんを呼び止めて、
「……ありがとね。」
そう言うと、お兄ちゃんは、
「じゃぁ、ゆっくり考えろよ。」
フッと笑って、部屋から出ていった。