王子と秘密の甘い時間。
「まぁ……そうなんだけど。」
「あぁ、焦れったい!!
そんなにうじうじして、先にとられちゃっていいの?!」
「それは……ッ!!」
私は顔をあげて口をつぐむ。
「だったら……!!」
「でも、一回フラれてるんだよ?」
私はきっと今、泣きそうな顔してる…。
「愛実……。」
もう一回フラれたら、
私は絶対耐えられない。
麻奈は心配そうに私を見つめた。
「愛実、まだ間に合うからね。」
麻奈はそう言うと、
教室を出ていった。