王子と秘密の甘い時間。

若林



どういうこと……??


思考停止する頭。

私はその場に立ち尽くした。


そのとき、若林さんが私に気づき、一瞬驚いた顔をしたあと、
勝ち誇ったように笑った。


「慧斗くん、あっち行こー♪」


女子様が遠巻きに若林さんを睨んでる。


そんなことは気にならないといった様子で、慧斗の腕をグイグイと引いていた。


慧斗は、王子の仮面をつけたまま、困ったように笑っている。


< 256 / 285 >

この作品をシェア

pagetop