王子と秘密の甘い時間。


くじ……?


「ぁ、バレた?」

「当たり前じゃん!!
あんたと王子が一緒のペアになるなんて、あり得ないもん。」

「あのくじ作ったのって、奈々だったし?
細工なんていくらでもできるでしょ。」

「当たり♪」


……は?


「にしても、王子、かっこいいよねー♪」

「うんうん。どうよ、学園の王子は。」


私はその問いに、耳を傾ける。


「んー、なかなかの堅物。流石王子ってかんじ。」

「へぇー。」

「ふーん。
……でも、どうせ抱かれたら捨てるんでしょ?」

「まぁね。


……ぁ、慧斗くんからメールだ♪じゃあ、行くね!!」


屋上のドアが閉まる音がした。


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