王子と秘密の甘い時間。


身体が、小刻みに震える。

それに気づいた慧斗が、


「止めるなら、今のうち……。」


と、心配そうに私を見つめていた。


私は、フルフルと首を横に振って、


「嫌だ……、早く全部もらってほしいの。」


私がそう言った直後、
熱いキスを落とされた。


「愛実……、」

「んッ……?」

「可愛すぎ。」


月明かりだけに照らされている慧斗に、
ドキッとした。


私たちは愛しあい、
そして初めて、













ひとつになった。


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