王子と秘密の甘い時間。


そっちか……。


「あぁ、保健室の先生がいらっしゃらなかったから、ついててあげたんだ。」


俺は準備しておいた台詞を言い、最後に、笑顔を張り付けた。

すると、女たちは顔を赤くして、


「そうなんだ!!」

「王子、優しいんですね!!」


と納得して、
席に帰っていった。

俺も席につくと、
隣で机に突っ伏している愛実がいた。


「なんか悪かったな。」


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