王子と秘密の甘い時間。
頭の中はフル回転。
全否定、全否定……、
それを見兼ねた慧斗が、口を開く。
「保健室、連れてってあげようと思ったのに。」
……あッ!!
分かった。あれか。
「だって…、」
あれは、身の危険を感じたから……ね??
「人の親切を全否定されたからね。」
近すぎて、慧斗がしゃべるたびに息がかかる。
私は、頬が熱くなっていくのを感じた。
「……べ、別に人の親切を全否定したわけじゃないし!!」