王子と秘密の甘い時間。


多分……ぃや、


絶対。





柏 原 慧 斗!!





私は恐る恐る隣を向いた。



ほら、ビンゴ。



そこには、

心配そうな表情をした、王子がいた。



「ぁー、大丈夫。」


私は、
苦笑いを浮かべながら、そう答えた。

私の表情筋が、
ピクピクと痙攣してる。


「そっか。」


王子は、
そう言って、席を立った。


「佐野さん、
僕が、“体調不良で保健室に行った”と、先生に伝えてくれる?」

「ぇ、あー、うん。」


……面倒くさいけど。


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