王子と秘密の甘い時間。
「ななな……、」
立ち竦む私と対照的に満足げな慧斗。
「ほら、クラス行くぞ。」
「ぁ…、うん。」
「一緒に行くか?」
「結構です!!」
私は先に廊下に出て、
急いで教室に向かった。
ガラガラ。
「ぁ、愛実おはよ。」
「おはよう。」
私は麻奈に挨拶を返して、自分の席に座った。
「愛実?」
「んー??」
私は麻奈に顔を向ける。
「顔赤いよ?」
私はバッと頬を手で覆う。
「そ……かなぁッ!!」