王子と秘密の甘い時間。


「ありがとう。」


王子は、ニコッと笑って、私にお礼を言った。


……嘘くさ。


「そっちこそ、大丈夫なの?」


私も一応、

心配した素振りを見せる。


「ぅん。ちょっと休めば良くなりそうだから。」


…ぁ、そ。

ことごとく冷たい私の心の反応。


「そっか。お大事に。」

「ぅん。ありがとう。」


王子は、教室を出ていった。


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