海までの距離
海影の言葉もミチの言葉も社交辞令、またはただの冗談だよ…。
「有磨さん…私、帰らなきゃ!」
ミチに散々絡まれ続けた私は、ミチがトイレに立った瞬間、急いで手首の時計を見た。
時刻は23時5分。
もうそんなにも時間が経っていたことが信じられない。
今から自転車で帰るから、ええと、家に着くのは24時になってしまう。
海影としっとり話し込んでいた有磨さんを静かに突っつき、耳打ちをした。
「そっか、真耶ちゃんち遠いもんね」
有磨さんも自分の時計に目をやる。
すると、私と有磨さんの会話を聞いていた海影が、
「なに、女子高生はもうお帰り?」
磨耶さんの影から、顔を出した。
「はい、親に怒られちゃう」
「家、どこ?」
「N区の外れの方なんです。自転車で40分くらい」
「N区!?しかも自転車で帰るの!?」
流石は新潟生まれ新潟育ちの海影、すぐにここからの距離が分かったご様子。
「でも、いつも自転車でこの辺まで通学してますから…」
「そりゃ昼間はいいけど、こんな遅い時間だよ?いいよ、俺、車で送ってやる」
「ええええ!?」
「有磨さん…私、帰らなきゃ!」
ミチに散々絡まれ続けた私は、ミチがトイレに立った瞬間、急いで手首の時計を見た。
時刻は23時5分。
もうそんなにも時間が経っていたことが信じられない。
今から自転車で帰るから、ええと、家に着くのは24時になってしまう。
海影としっとり話し込んでいた有磨さんを静かに突っつき、耳打ちをした。
「そっか、真耶ちゃんち遠いもんね」
有磨さんも自分の時計に目をやる。
すると、私と有磨さんの会話を聞いていた海影が、
「なに、女子高生はもうお帰り?」
磨耶さんの影から、顔を出した。
「はい、親に怒られちゃう」
「家、どこ?」
「N区の外れの方なんです。自転車で40分くらい」
「N区!?しかも自転車で帰るの!?」
流石は新潟生まれ新潟育ちの海影、すぐにここからの距離が分かったご様子。
「でも、いつも自転車でこの辺まで通学してますから…」
「そりゃ昼間はいいけど、こんな遅い時間だよ?いいよ、俺、車で送ってやる」
「ええええ!?」