2番目の恋人


「昨日、女と抱き合って、しかもホテルに行ったそうだなっ!?」


「……は?」



なんで、お前が……


「朝から噂になってんだよ。」


「マジか……」



いつも注目を浴びているのに慣れているせいで、全く気づかなかった。



「愛華はその噂……」


「まだ知らなくても、いずれは知るだろうな……」


「そっか……」



当たり前だよな……



この携帯から、あの音楽が鳴り響くのはいつだろうか……



ポケットに入っている携帯を、ギュッと握った。



「確かに、俺がその時一緒に居たのは愛華じゃない。」


「やっぱりな。」



「でも、なんで分かった?」



噂になったとしても、それが愛華じゃないという確証はない。



「昨日、愛華から連絡があったんだよ。皐が電話を切ったって。」



あの時か……



「そんなこと初めてだって、愛華言っててさ……。それで今日の噂だろ?だからさ……」



それでバレたのか……


「お前さ、愛華がいるのに、何やってんだよ……」



「……本当だよな。」



本当に、何をしているんだろう……俺は……



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