2番目の恋人
――ガラッ
ゆっくり開けた図書室のドア。
「莉緒……」
ドアを開けての真正面にある窓際に、もたれ掛かっている皐の姿。
「っ……」
優しい、いつもの皐の笑顔に安心した。
ドアを閉めて、ゆっくりと皐に近づく。
「あ、あの…「噂、聞いたんだろ?」
「っ、うん……」
優しいけど……どこか違う。
少なからず、いつもドキドキするあたしの鼓動が、嫌なくらいドクドク脈だっている。
「俺さ、莉緒以外に女がいる」
っ……
「な、何言ってるのよ……。そんなの知ってる」
痛いくらいに分かってるよ……
「莉緒、その彼女なんだけど…「や、ヤダ」
「莉緒……?」
ヤダ……
「聞きたくない。」
聞きたくないよ……