2番目の恋人
「わ、悪い……」
「“俺は、愛華のこと、好きだよ……”って言われた時はヤッタ!って思ったのに、その後酷いこと言うんだもん」
「………」
「“でもそれは恋愛じゃなく、家族みたいな愛なんだ”なんて。」
「っ……」
「最初は納得いかなかったけど、あたしの両親に頭とか下げられちゃったら、納得せざるおえないじゃん」
優しい愛華は、俺のワガママを許した。
勝手に婚約者ではいられないって言った俺に、泣きながらも『皐のこと好きだから諦めてあげる』と言って、笑ったんだ……
「ごめんな……」
本当に愛華には申し訳ないことをした……
「もぉ、皐くんは謝りすぎ。うちの両親にも土下座までしちゃってさ。」
愛華が別れてもいいと言った後、愛華の両親にも謝りに行った。
だけど愛華の両親は本当に俺を気に入ってくれていて、なかなか突然の話しに納得してくれなかった。
毎日愛華の両親がいる時は謝りに言っていた。
でも愛華の両親に納得してもらえない上に、忙しい愛華の両親に会えない日々が続いた……
そんな俺を助けてくれたのも、やっぱり愛華だった……
「本当にあの時はありがとな」
「仕方ないじゃん。土下座までしちゃう皐くん、それ以上見られないって思ったんだもん。」
「ふっ、それでもありがと。」
感謝してる。