2番目の恋人


「待ってよ!皐っ!!」



先をスタスタ歩いていってしまう皐。



いつもあたしが皐を追いかけてる。


あたしばっかりが、好きみたいじゃん……



皐もあたしのこと、好きだって言ってくれたけど……




あたしの“好き”と、皐の“好き”の重さは違うのかな……?



そう思うと、だんだん悲しくなってきて、早足で歩いていた足を遅めた。



「……?莉緒。」


「………」


「何してんだよ。」



振り向いてぶっきらぼうにそう言う。



「別に……」


「別にじゃないだろ?……ほら、行くぞ」



そう言って差し出された右手。


「学校内なのに、繋いでいいの?」


皐の性格上、そういうのは絶対嫌がりそうなのに……



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