2番目の恋人
「イヤでも行かないと、ダメだからね」
詩織に心、読まれてた……
「ゔっ……行くよ、行く」
詩織はハデな外見に比べて、優等生だからな―…
「ちゃんと行くんだよ!」
「はぁ―い」
それからダラダラと授業を受け、放課後を待った。
放課後になり、バッグを肩にかけた……つもり。
「は―い。帰らな―い」
そのバッグは肩から離れて、また机に置かれた。
「し、詩織っ!!」
バッグを取り上げたのは、詩織だった。
「莉ぃ〜緒!」
「っ!!」
恐い顔を浮かべている詩織に、後退りをする。
「あんたあれほど言ったのに、帰るつもりだったでしょ!?」
「い、イヤこれは…「いいから早く職員室行ってきなさ―い!!」
「はいぃ―っ!!」
やっぱり詩織から逃げるのは無理だったか……