2番目の恋人


「莉緒さんのことは、俺に任せてください。」



「……あぁ、そうだな。わかった。」



「ありがとうございます。その時はまたご挨拶に伺います」



なぁ、莉緒……



お前はめちゃくちゃお父さんに愛されてるぞ。




「何話してるの……?」



莉緒がカップを持ってきて、不思議そうに首を傾げた。



「ん?男同士の会話だ。なっ、皐くん。」



「えぇ、そうですね」



男と男の大事な約束……



………――――――――



「ねぇ、約束って何よ―」



さっきからずっと莉緒に肩を揺すられる。



「秘密に決まってんだろ。男の秘密だよ」



「男の秘密とか言っちゃって。バカみたい」



バカじゃねぇよ。



「まぁ、莉緒がバカだと思うその約束を俺は一生守るつもりだけどな。」



「は……?意味わかんない。」



ふっ、今はまだ分からなくていい……


「莉緒……」



「……なに。」



――ボソッ



「っ///」



「期待してろよ。」



耳で囁いたセリフに、莉緒の頬が赤く染まる。



こんな莉緒だから、俺はあの約束を守れる。




『約束はプロポーズの時に教えてやるよ。』




そう囁いたのは、俺と莉緒だけの秘密。



〜*HappyEnd*〜



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