2番目の恋人
■2番目のキス
「おっ、時間ピッタリじゃん。」
「っ、たまたまよ。たまたま」
駅前の時計は、きっちり10時を示していた。
「じゃあどこ行こっか」
そう言って少し悩んでいる皐を盗み見する。
ふ、不覚ながら……カッコいい……
少し長め前髪から、綺麗な瞳がチラチラと見える。
格好も雑誌のモデルなみにカッコいいし……
「莉緒?」
「へっ!?」
「どうした?ボッーとして。……もしかして、俺に見とれてた?」
「っ///ば、バカじゃないのっ!」
ニヤリと笑みを見せる皐は、やっぱり悪魔だ。
「ははっ。冗談だよ。でも、莉緒は可愛いな。」
「えっ///」
「“服”が」
「っ〜〜皐ぃ〜〜」
「あははっ。」
“可愛い”
そんなセリフ、何度も聞いてきた。
なのに、ドキドキがハンパない。