ぼくらのハーモニー Ⅲ
?!
「あ!峰・・・。」
「ないてんの?」
峰は少し笑っていた。
「いや。ゴミが入っちゃって。」
「嘘だ~。」
「・・・見てた?」
「うん。気、使ったんでしょ?」
わかってたんだ。
「ほんと柚希は、原が好きなんだよね。」
ぐさっと矢が刺さる。
「まぁ栗原君には悪いけど柚希結構一筋なんだよ~。柚希、栗原のこと小学4年生くらいからずっと好きだったんだよ?」
そうなんだ・・・
「だから、柚希振られてもまだすきなんじゃないかな~とか若干思ってたんだよね。」
「いやー。ないね。」
「そうなんだよね。なんかね、原の優しさに惹かれたみたいだよ。」
「優しさ・・・。」
優しいんだ。
峰は歩き出した。
俺も峰のあとをついていった。
「峰、俺って優しくない?」
「そうだね~あんまり。」