ぼくらのハーモニー Ⅲ
6 yuzuki minakata
「え?くんの?」
「うん。待ってなよ。」
「・・・。」
「・・・どうしたの?」
「トイレ行ってこようかな~。」
私はバックを手に取った。
「なんでバック持つの・・・?」
・・・・。
・・・帰るからに決まってんじゃん。
「待てよ!」
もういいじゃん!
私は階段を駆け下がった。
途中でこけそうになった。
急いで、ドアを開けて外に出ようとしたけど、鍵がかかってた。
「待てって!」
涼太に腕をがっちりつかまれた。
「お前、自分勝手だぞ!」
「ッ」
「原が来てくれるんだ!お前それを捨てんのか?」
「・・・。」
「お前、せっかく掴んだ幸せだろ。」
「・・・。」
「な?」
「時には、不幸だって思うときだってあるもん!」
7 ryota kurihara
「・・・不幸。」
走り去った、柚希を見てつぶやいた。
「・・・・・・・俺は思ったことないのにッ!」
柚希を追いかけた。
「柚希ッ!」