ぼくらのハーモニー Ⅲ
早く来い!
原!
「柚希ッ!」
すると柚希は止まった。
息を切らせながら、歩いていった。
・・・・なんで?
俺は後を追った。
「柚希?」
「うち、恋愛とか向いてないわ。」
「・・・え?」
何?
どういうこと?
「・・・恋とか。なんなんだろう。」
「・・・?」
「ただ関係だけだったじゃん。うちら。」
・・・確かに。
名前で呼び合うこともなく。
手もつながない。
これ・・・
「・・・多分ダメなんだよ。部内恋愛はやっぱり。」
「・・・柚希。自分の素直な気持ち、ぶつけろよ。」
「え?」
「ほんとに、もういいのか?」
「・・・うんッ!」
「そっか・・・。」