私と彼の歩く道
「優子に…、何が分かるっていうのよ」
悔し涙か、傷ついた涙か。
分からないけど、涙が浮かんでくる。
「郁斗の事をよく知りもしないで、好き勝手言わないでよ!」
信じられない。
優子が、こんな事を言うなんて…。
「それにね、私だって、優子とは利害があるから、友達だっただけよ!」
いくら頭に血が上ったからって、こんな言い方は良くない…。
そんな思いが頭をかすめたけど、どうしても言葉を止めれずに、
「進学の為に、真面目な優子と仲良くしてただけ」
そう言ってしまった。