私と彼の歩く道


「郁斗~!」


気が付いたら、私は放課後が一番楽しみになっていた。


「見て。ちゃんと、指輪つけてるよ」


「おう」


照れ臭そうな笑いを浮かべて、郁斗は私の手を握った。


「あっ、そうだ。何かお礼がしたいんだ」


もちろん、指輪を貰ったお礼の事。



郁斗の誕生日は、もう過ぎてしまっていたから、お礼が出来ないんだよね。




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