私と彼の歩く道


郁斗が、初めて作ってくれた指輪だったのに。


「だから、オレたちの縁も切れるのかな?なんてな」


小さく笑った郁斗は、またすぐに真顔に戻った。

「約束する。また、指輪を作れるくらい、ちゃんと修業をするって」


「郁斗…?」


「だから、香織も約束しろよ?ちゃんと、志望校に入るって」




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