私と彼の歩く道
意外な素顔
「はぁ~」
「ため息深いよ?やっぱり、あいつにつきまとわれて、迷惑なんでしょ?」
机に顔を伏していると、優子が心配そうにやって来た。
「うん…」
そうじゃない。
そうじゃないのよ。
ここ2、3日、郁斗を見かけないから、気になって仕方ない。
まったく姿が見えないって事は、休んでるのかな?
何でこんなに気になるんだろ。
もう、嫌だ!
こんな自分、すごく嫌。
「ねえ、香織。私、委員があるから、お昼一緒できないけど、大丈夫?」