私と彼の歩く道


「あれ?あれって…」


郁斗じゃん。


放課後、繁華街に近い街の中心部で、見覚えのある姿が見えた。


シャツにカジュアルなパンツ姿だけど、間違いない。


どこに行くんだろう。


放っておけばいいのに、気が付いたら、郁斗に声をかけていた。


「郁斗?」


「うわっ!香織、何でここにいるんだよ?」


郁斗ってば、そこまで驚かなくても。


「どこかに行く途中なの?」




< 58 / 203 >

この作品をシェア

pagetop