私と彼の歩く道


「私?私は今から塾なの」


「塾!?」


「そうだよ。だって、受験生じゃん」


郁斗ってば、さっきから驚いてばっかり。


「そ、そうだよな。オレたち受験生だもんな」


“忘れてた”とでも、言いそうな郁斗に、思わず笑いが出た。


「郁斗は?進学どうするの?」


「まだ、分かんないな」


そう言う郁斗は、少しソワソワしている。




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