私と彼の歩く道


と、その時、


掃除時間の終わりを告げる、チャイムが鳴り響いた。


「ヤバイ!戻らなきゃ。じゃあね」


「あっ、おい。待てよ!」


待てと言われても、あんたを待つ余裕はない。


郁斗の手を振りほどいて、私は教室まで走った。


こんな大事な時期に、あんな奴に構ってなんかいられない。




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