私と彼の歩く道


「だよな~?じゃあ、オレに彼女がいたっていいよな?」


「うん…」


本当は…、


嫌…。



だけど、それは言えない。


言っちゃ、いけない。


こわばった顔の私と、さっきからニヤニヤしてばかりの郁斗。


完全に、ペースを取られちゃった。


「だったら、気にするな。じゃあな。しっかり昼メシ食べろよ?」


そう言って、郁斗は行ってしまった。




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