私と彼の歩く道


「うん…。そうする」


相手が、“あの”郁斗だもんなぁ。


優子が、動揺しないわけないか。


「だけどオレって、そんなに嫌われてるのか~」

残念そうに、郁斗は壁にもたれかかった。


「それは、優子が、郁斗をよく知らないからよ」

本当は夢を持ってて、頼りになる人って。


それを、知らないからだと思う。


「まあ、いいや。香織が分かってくれるなら…」



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