ん、大好きだよ。
「…どーも//」
運転中にも関わらずに、思わずその横顔に見とれてしまう。
こんなひかりを前にすると、何も言えなくなる。
俺って単純…(笑)
車を走らせること1時間。
やっと目的地についたころには、すっかり日もしずみ、
薄暗い空が続く。
「到着!」
「え…、公園?」
薄暗い視界の中みえるのは、広い面積の草原と、
木でできた古い小さなシーソーと、青いベンチ。
外に降りれば、涼しい風が俺とひかりを包みこんだ。
ん…気持ちいい。
「誰もいないのかな?」
慣れない光景に、そんな言葉をもらすひかり。
「ひかり、ちょっと来て」
手招きする俺に、小走りして駆け寄ってきた。
ベンチの隣に立っていた街灯がつき、ふいに辺りが柔らかい光に包まれる。
「ほらっ」
「わあー…!」
風を受けながら声をあげたひかりの目線の先には、
いつも見ている、東京の夜の景色。
見る角度を変えれば、全く輝きは違うんだ。
「…綺麗」
ぽつりと呟くひかりに、
“ひかりの方が綺麗だよ”
なんて言ったら、どんな反応するのかな(笑)。