記憶のパズル
「あ、そっか。陽って転校生なんだった」




すっかり忘れてた。




「えー…忘れてたの?」




私たちはちょこんと顔を茂みから出して2人の様子を覗き見る。


何か話してるみたいだけど…やっぱ聞こえない。





「あははー。…なんか陽とは初めて会った気がしないんだよね」


「え?」




私は2人を見たまま。


陽はこっちを見ている。



なんか、視線を感じるんですが…。


我慢出来ずに陽の方を向く。




「な、なに?」


「いや、なんでもない…」


「そう」



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