記憶のパズル
「椎」




校門の前でたまっているとちょうど下校する友達が私に話しかけてきた。





「なに?」


「あれ、なにしてんの?」




友達が指を指しているのは陽の耳に自分たちの耳を近づけている人たちに対して。



やっぱり疑問に思います?





「んー……彼女いるか調査?」


「え?!陽君、彼女いるの?!」


「いないんじゃない?」





首を左に傾げる。



私が返事をすれば友達は「なんだー。じゃあねー」と安心したように言ってから下校してしまった。




陽、転校3日目なのに、モテるんだな。

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