記憶のパズル
日菜は無言でこちらを見ていた。




「何、この雰囲気」


「別に、なんでもない。な?椎」




笑いながらこちらに話をふる。


Sだ…。いや、ドSだ…。




「う、う…」


「えーっ?怪しいよーっ。な?な?」




私の声を遮り、由依と日菜に同意を求める竜介。



なんもないって…。




「じゃ、俺たち飲み物入れに行ってくる。いこ、椎」



「うん」




私はコップを持って部屋から出る。



廊下でまた拓也が笑いだした。




「拓也…」
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