記憶のパズル
部屋に戻ったらすでに3人は今流行している歌を歌っていた。




「俺たち来るまで待っててくれたっていいじゃん」


「ははは…」



少し怒っている拓也と苦笑いする私。



そんな私たちに気づかず、熱唱している3人。




私と拓也はしぶしぶ席に戻って行った。






「拓也なにか食べるー?」




私はメニューを広げながら拓也に問いかけた。


拓也は考えた後、熱唱している3人を見る。




「お前らなんも食わないの?」




ピタッと止まってゆっくり顔をこっちに向ける。


曲は流れたまま、歌詞が画面に映っている。



歌う声はしなかった。
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