記憶のパズル
「そうですか…。ありがとうございます」




そう言って職員室を出ようとすると中山先生に止められた。




「…水樹さんって……。ううん。なんでもない」




だが先生は少し考えたあとコーヒーを持って席に戻ってしまった。



な、なんだ…?


葉山先生もいないので諦めて職員室から出る。




「失礼しまし……た」



ドアを閉めるため廊下側に背を向ける。


すると、頭に威圧感が。


いや、重しが……。



「なんですか…葉山先生」



後ろを振り返ると葉山先生が出席簿を私の頭にのせている。
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