記憶のパズル
「さあって…。いつもは冷静じゃん?こんなに慌てた水樹がみれるなんて…。弱みゲットー」


「な!……しょうがないじゃないですか…。恋愛話なんてしたことないんですから…」



したことあるかもしれないけど覚えてないし…。




「お前もう高校生だぞ?恋愛話の1つや2つぐらい…」


「………わかんないんです」


「は?」


「私、記憶喪失なんです」


「……」



黙ってた先生に私は一方的に話続けた。


あの日、屋上で陽に話したことを。



「……そうだったのか」


「あ、誰にも言わないでくださいね?」


「いくらなんでも言わねーよ」


「ありがとうございます」



さっきより気まずい雰囲気になってしまった。


…話さないほうが良かったかな。




「でもお前学年首席だろ?独り暮らしだし…」
< 170 / 214 >

この作品をシェア

pagetop