記憶のパズル

『なに、伊織…』



──ピッ



スピーカーボタンで聞こえるようになった。




「あ、今、み…」

「しぃー…」




陽に言わないでって言う。


新座についてから１回電話した。


それからそんなにたってないし、結構着信あったはず。



だからメールぐらい入ってるはずだけど…メールなんか１通もきていない。



陽は、何か隠してる。




伊織は何か察したのか私に口裏を合わせてくれた。




「…今、すみれといんだけど…」


『は？お前、学校は？』


「……そう言うお前は？」




私とすみれは黙って伊織と陽の話を聞いている。