記憶のパズル
どこって…ああ、屋上?


「水樹さんを探しにおく…」


それ以上喋れなかった。
…水樹さんが口を後ろから押さえていたから。



え、なに、この体勢。なに、この雰囲気。



水樹さんは何がしたいのか。



「…で?どこにいたの?」



まだ口は塞がったまま。


疲れてきた、この体勢。

言えない俺の代わりに水樹さんが言ってくれた。



「空き教室にいた。そこで、自己紹介とか」


「そう、なんだ」
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