記憶のパズル
「あ、じゃあ、私、帰るね」




椎がベッドから起き上がって、立ち上がる準備をする。




「送るよ」




俺が最初に立ち上がって椎を見下ろす形になった。




「いや、大丈夫……ひゃ!」




椎はなぜか慌てて立ち上がった。



急に立ち上がって目眩でも起こしたのだろうか。



いきなり俺の方に倒れこんでくる。




「…本当に大丈夫?」




椎を支えたまま聞くと、また椎は慌てだした。




「だ、だだだだだ大丈夫!!ちょっと目眩がしただけだから…」
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