近くに居るのに。



ーーーひなたside



「母さん、父さん」


ちょうど診察室で話を聞いていた母さんと父さんが出てきた。



二人とも顔が暗い。



「ひなた…」


父さんが小さな声で俺を呼んだ。


父さんの目からは涙が潤んでいる。



おい、なんでだよ。



なんで、泣いてんだよ。





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