近くに居るのに。



「ごめんな?ひより」


しんはニコッと笑ってうちのおでこにキスをした。


「夢香から愛することはどういうことなのか学べた気がする」


夢香さん?


久しぶりに聞いた名前。


フラれた時も理由は夢香さんだった。



「人は大切な人が側に居ることに気づかなかいんだ」

「え?」

「側に居る人程大切ってことが分からない」

「!」

「俺さこれからは夢香とひよりを重ねたりしないから。ひより、一人だけを見る」

「………うん…」





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