近くに居るのに。
**さよならは言わないよ。
ーーーひよりside
「調子どう?ひより」
「微妙かな…」
何だか今日はいつにも増してだるい。
体全体に血がまわっていないみたい。
息も乱れやすい。
「顔色悪いな…」
お兄ちゃんとかれん、ママとパパが病室でうちを見守っている。
「…なんか…皆ありがとう…」
「んだよ、改まって。マヂ可愛いんだよお前は」
お兄ちゃんはうちの頭を撫でた。
「私なんかにお礼言ってんじゃないわよ…」
かれんは顔を赤らめた。
うちは何故かこの時すぐ眠れる気がした。
「あぁ!」
「ひより!?」