近くに居るのに。



ーーーひなたside


「先生!ひよりは!?」


ひよりはベッドの上で意識を失っている。


服の中からたくさんの管がシールで貼られているのが分かる。



「今夜が峠かもしれません」

「そんな!?…やぁ…」

「母さん」


父さんと母さんが崩れ落ちた。


遠山も泣いてる。


俺は泣くことも悲しむことも出来なくてただひよりを見ていた。





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