近くに居るのに。




「し…ん…あり…がと…う。大好きだ…よ…」




―ピーーーーーーーー



機械から嫌な音が聞こえた。



機械には0という数字。



「嫌ぁああぁ!ひより!」

「ひより行かないで」


「ひよりん…」



周りから悲しみの声が響き渡る。



ひよりは目をつぶったまぶたから一筋の涙がこぼれ落ちた。



「ただいま午後〇〇時〇〇分……御臨終です…」


先生が暗い声で呟いた。





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