近くに居るのに。
「ただし、口にはね?」
「え…」
―ちゅ
うちの頬に確かに柔らかいものがあたった。
「!」
「…ひよりん、逆ミスターコンテスト頑張って」
れのは手を振りながらステージ裏から消えた。
優しい微笑みを浮かべながら。
唇があたったところが温かい。
「れのの奴やるなー」
「へ!?ししししん居たの!?」
「いやーずっと居たけど」
はっ恥ずかしい!
「俺も負けられない」
―ちゅ
れのがキスをした頬の反対側の頬にしんがキスをした。
「頑張ろうな…………………………………………………………ひより」
しんは自動販売機の方に走って行った。