近くに居るのに。
かれんは顎に細い指をあてて悩んだ。
チラッと時計を見たときもう7時。
生徒会も終わる頃だろう。
「かれん、水樹先輩」
「あら!もう時間…」
かれんが困った顔になった。
「かれん!うち委員会あるの思い出したから!バイバイ」
「ちょっと!ひより!」
うちは勢いよく廊下の曲がり角にあるトイレに入った。
委員会なんてうち入ってないし。
かれんが教室から出て行くのを確かめた。
ごめん、かれん。