近くに居るのに。



ーーーひよりside


放課後メールが来た。



しんから。


『放課後、屋上で』



時間になり屋上に行くと背の高い茶髪の人がいた。



しん、だ。




「しん…」


うちは小さな声で呼んだ。


下を向いていた。


泣いてるようにも?


まさかね?


「ひより…」

「…」

「別れよ…俺、やぱ無理だ…」

「…」

「元カノ忘れらんないし?ひよりなんかもう無理だから?元カノに比べて?だから?さよーなら」


しんは出て行った。



瞬間的だった。



酷いよ。


元カノとうちを比べてたの?


嫌だよ。


でもうちにはしんの彼女は無理だったんだ。



ごめんなさい。




うちは一人、




屋上で、



















泣いた。













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