近くに居るのに。
ーーーしんside
「…っく………うぅ…」
泣いていた。
走りながら、ただひたすら泣いていた。
ごめんな。
ごめんな、ごめんな。
ひより、ごめんな。
たくさん傷つけたな?
まだ一週間も立たない短期間で。
ごめんな。
俺にはやっぱ無理なんだ。
忘れられねえんだ。
俺ごときで悲しむ奴がいるとか信じたくない。
ごめんな。
ひよりには違う良い奴が絶対居るから。
だって、ひよりは、
可愛いし、優しいし、素直で、人を比べなくて…。