近くに居るのに。



ーーーれのside


「ありがとう」


俺は深呼吸をして口を開けた。


「当時、しんと俺は中学生。しんはモテモテだったよ。んでしんのクラスには明るくて誰にでも好かれる女の子が居たんだ。」


「夢香。溝口夢香」


ひよりんは目をおっきく開けた。


夢香のこと知ってんのか?


「しんがモテモテなのに中学生で彼女を作らなかったのは夢香の存在があったから。夢香はしんの初恋の相手」


「でも夢香には彼氏が居た。だから、しんは何も出来なかった。夢香は俺らが双子なの知らなくて。いっつも同じ人が二人!?って…。しんはいつも笑顔が好きって馬鹿なところも…」


「だけどな、夢香の持病が悪化したんだ。急にな」


「持病?」


ひよりんが反応した。





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